お客さまは、プラント工場です。工場近隣の民家の騒音調査の依頼を受け、民家の近く2か所と工場内の各騒音発生源50ヶ所の騒音計測を夜間から深夜にかけて行いました。その結果180Hz付近の騒音レベルが工場操業時に5dB程度上昇していました。その騒音レベルも一般的に「音が気になる-気にならない」の境界値を超えていました。
騒音レベルと工場設備の稼働状況の分析から、あるファンの稼働停止時に騒音が低下していることを見出し、ファンを駆動するモータの減速機の歯車の噛み合い周波数とピーク周波数が一致することがわかり、主要な騒音源として特定されました。
騒音計測結果から構築した計算モデルによるシミュレーションを行い、ファンの上面からの放射騒音の寄与が大きいことも判明しました。対策としては、減速機の機械的な調整または交換による噛み合い振動の低減が最も効果的と考えられましたが、合わせてファン排気部に消音器を設置することや防音囲いを設けるといった代案も提示いたしました。(写真はイメージです。)