お客さまは、機械設備メーカーです。大型の油圧作動運搬設備に異音、振動が発生しており、その原因の調査を依頼されました。油圧シリンダや油圧ポンプの振動やマイクロホンによる騒音および油圧ポンプの電流も計測して、負荷と振動・騒音の関係等を調べました。
その結果、異音発生周波数が不連続に段階的に変化、ある方向へのシリンダ移動時に異音が発生しやすい、移動速度がある程度大きいと異音が消失等の状況が把握されました。異音発生原因特定のためにさらに調査・分析を進め、低速動作時に発生しやすいことと、シリンダオイルシールパッキンの調整により異音の発生状況が変化すること、シリンダ側とチューブ側で軸方向振動が逆位相となっていることなどから、油圧シリンダしゅう動部のスティック・スリップ振動(摩擦振動)原因として特定されました。